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2021.06.02

vol.2 アニメーター必見!役立つ演劇書籍紹介!

コロナ禍で難しい状況が続く中、皆様いかがお過ごしでしょうか。
こんにちは、ディレクターの長谷川です。

弊社も大部分のスタッフがリモートワーク中です。時間を有効活用できるようになるといったメリットはあるのですが、運動不足が…。ついに自分の腹に今まで見たことのない弛みを発見してしまいました。
見なかったことに…できないですよね…。

さて、今回はCGアニメーターに役立ちそうな「演技(アクティング)」に関する書籍を2冊紹介したいと思います。

ゲーム内イベントムービー(=シネマティクス)を丸ごと作ってほしい、というタイプの案件が数年前から増えてきました。ストーリーを扱うことができる、CGアニメーターにとって魅力的な案件です。だた、そこでCGアニメーターが直面しやすい問題は、
どうやって演技プランを立てたらよいのか?
というもの。
大前提として脚本、絵コンテなどを読み込む、という作業があるものの、それを踏まえつつ、いつどのタイミングで、どんなアクションをするべきか。ディレクターの指示だけではなかなかディティールが埋めきれません。キャプチャーデータを扱う場合でも、収録されたデータの中で大事にすべき動き、仕草などが判断できなければ、ただ単にスムースがかけられた無感情なデータになってしまいます。

ただ、演技にはある程度オーソドックスなアプローチ、メソッドがあります。
それらを知ることで、優れた演技をより深く読み取ることができるかもしれません。
今回は、その手助けになるかもしれない書籍を2冊紹介します。
(実は私は演劇出身のCGデザイナーですので、そんな経歴の人間に刺さった本、という風に見てもらえれば…!)

ステラ・アドラー  「魂の演技レッスン22」

スタニスラフスキー(近代演劇の演技技法といえばこの人ですね)の教えを受けた人の一人です。
戯曲やそのコンテクストの読み込み、アクションの理由付け、演技サイズ等、リアリズム演技をベースとするスタイルです。
アプローチが具体的ですので、非常に参考になります。
全体の構成が章立てのワークショップ形式となっており、実際にステラアドラーさんと俳優の稽古場でのやり取りが収録されています。俳優たちの良い演技と悪い演技のサンプルを通して、より具体的に正しい演技を理解することができますね。ちなみに、彼らのやり取りの多くは俳優の第一声でいきなり終了、ダメ出し、という厳しい稽古ですが、個人的には懐かしいです。自分がある演出家さんに師事していた時もこんな感じでした。メチャクチャ緊張します。
kindle版もありますので、お試し版を見てみるだけでも参考になるかも。目次の時点で結構目から鱗です。

山崎 努 「俳優のノート」

名優、山崎努さんが「リア王」を演じるにあたり、日々綴った日記をまとめた書籍です。
準備期間、稽古、そして本番にいたるまで。一つの戯曲、役に妥協なく取り組む姿が刺激的です。演出側ではなく、俳優側がこういったノートを出すのは珍しいかもしれません。一流の俳優がどのように役と格闘しているのか、その一端を知ることができる貴重な書籍です。
※香川照之さんが本書の解説文を担当されていますが、曰く「俳優ならば教科書と指定すべき」とのことです。「そして神棚高く飾るべきである」とのこと。
また、この書籍が面白いのは、本番に入った後の記録があるところです。一般的にこういった舞台裏のドキュメンタリーは幕が上がるまでで記録が終わってしまうものですが、今作は本番最終日までを記録し続けます。本番期間中も舞台は絶えずその姿を変えますが、そこもまた舞台の面白いところでもあります。観客がいて初めて完成する、というか。

 

他にもたくさんの書籍がありますが、まずはこれ、というものをお勧めしてみました。
それでは!